読めばわかるコラム:Vol.06 強い営業チームが使う目標達成シミュレーションツール「ヨミ表」とは?

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(株)プロジェクトプロデュース 亀田啓一郎です。

継続的に営業目標を達成している優秀な営業メンバーを思い起こしてほしい。彼らは、「常に自分の営業目標を意識して、その達成に向けた営業計画を緻密に考える思考習慣」が身についているのではないだろうか。

今回は、彼らが行っている目標達成のための思考習慣をすべてのメンバーに徹底させるためのシクミづくりについてお伝えしよう。

リクルート式「ヨミ表」を使った管理シート

下の図は、私が以前勤務していたリクルート社では、通称「ヨミ表」と言われていたものである。ホテル宴会営業部門の例で、つまり、ホテルの宴会場を使ったイベントや催事を行うお客様を獲得するための営業をイメージしてほしい。

ホテル宴会営業の「ヨミ表」例

特徴的なのは、Aヨミ、Bヨミ、Cヨミという欄だ。これは受注確率をランク分けしている。こうすることで、

  • 営業数字が現状としてどれくらい見込めそうか?
  • 目標数字に対して、どれくらい不足しているか?
  • 営業中の、どの案件を獲得すれば、達成できそうか?

という“ヨミを立てる”ことができる。すなわち、営業目標達成に向けたシミュレーションができる構造になっているのだ。それでは、詳しく見ていこう。

「不足している数字」を意識させる構造にすべし

)集計欄(数字管理シート)

まずは上部の「Ⅰ:集計欄」を見てみよう。

月ごとに目標額と受注済、A~Cまでの受注ヨミが記載されている。ここでは<残数字>に注目したい。(1)の欄は、売上が確定している受注済+Aヨミから目標額を引いた数字になっている。現在が5月とすると、5月は差分「0」で達成はほぼ確実だ。しかし、6月は▲20万円、7月は▲100万円となっており、それぞれ20万円、100万円が目標達成には不足しているということになる。

目標達成までに不足している金額を意識せずに目標達成することはあり得ない。

私がお手伝いさせていただいているお客様の営業メンバーにも「今月の残数字はいくら?」と問うと、即答できないメンバーが意外と多い。集計表は単なる数字の記入表ではない。営業メンバーたちには「残数字」を常に意識づけることが大切だ。

営業案件の「詰め」と「仕込み」を意識させる管理シート

次に図の下段を見てみよう。営業中の案件が一覧になった「案件管理シート」となっている。

Ⅱ:案件一覧(案件管理シート)

6月の不足分20万円は、Bヨミ案件のC社決算説明会20万円か、K社新商品販促セミナー80万円の商談を「詰める」ことで、どちらかが受注できれば達成だ。

一方、7月の100万円の不足分を埋めるには、C ヨミの市役所観光イベント100万円だけが頼みの綱で、心もとない。早めにこの案件を詰めることと、新規案件の「仕込み」が必要だ。さらに、「Ⅲ:次の一手」の欄を埋めることにより、すべきアクションが明確になると同時に、数カ月先の仕込み案件を考えることが習慣づけられるのである。

営業メンバーの習慣づけのために必要な3つの徹底事項

限られた営業日数の中で、効率的に「残数字」を埋めるためには、受注確率と売上規模を勘案し、営業案件の「詰め」と「仕込み」のアクションプランを考える必要がある。各営業メンバーが自主的、自律的に自らの営業計画を練っているチームの業績は安定している。

達成シミュレーションができる「ヨミ表」には、営業メンバーが自分で記入しながら「詰め」と「仕込み」のアクションを考える習慣を促す狙いがあるのだ。

そのためには、以下の3つを営業メンバーに求め、徹底することが重要だ。

1.商談が進捗した時点で更新することを習慣化させる

自分が追いかけるべき金額(残数字)ボリュームをタイムリーに認識できると共に、この時期にこれくらいの案件があれば達成できそうだという感覚がわかるようになってくるのだ。

2.数字の記入だけではなく、「次の一手」を記入させる

「次の一手」を記入することで、残りの金額を埋めるために必要となる作業ボリュームがわかってくる。そうすることで、限られた日数の中で、どのようなパワー配分をすればよいかイメージできるようになってくるのだ。

3.当月の数字だけではなく、数カ月~半年後の仕込み案件を記入する

先々の数字を頭に入れ、新たな案件の仕込みを早めに行うようになり、安定した業績を維持することができるようになる。

ヨミ表マネジメントに興味のある方は、以下もぜひ参考にしてほしい。

◎サービス案内:ヨミ表マネジメント・ワークショップ

◎サービス解説動画:営業チームの目標達成確率を高めるヨミ表マネジメントワークショップ(Youtube)

次回は、ヨミ表記入でも重要になる受注確度の認識の話をお伝えしたい。

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